カサンドラさんとコロナ 2020/5/20
こんにちは。カウンセラーの松島です。
コロナ禍で3・4月と二か月間、閉所をしました。5月中旬から開所し、来談者さんとお互いの体調を確認し合いながら、少しずつ来談が再スタートしています。
カサンドラカウンセリングの継続来談者さんに、コロナ禍でのご家庭の様子を伺うと、発達系ご主人の様子は大まかに2つのパターンに分かれるなと感じました。
①コロナ禍により、突然、世の中が変化してしまい、今までのパターンや生活ルーティーンが崩れ、不安定気味になる発達系夫。
②コロナ禍の外出自粛stay homeにより、家にいる時間が増えたことで堂々とひきこもることができ、安心感から穏やかになる発達系夫。
しかしながら、ご家族と過ごす時間が長かった自粛生活。やはり困りごとはあったご様子です。
私が面談で伺った『カサンドラさんが自粛生活のなかで経験した「発達系夫の困ったこと」』
第一位 家事・子育てのトラブル
第二位 お金のトラブル
今回は、家事・子育てのトラブルについてお話しをしていきます。
ADHD系夫の困りごと
●妻に言われたことを忘れちゃう
●部屋を散らかしちゃう
●ルールを守れない
●頼んだ家事の段取りが悪い。仕上がりが雑。
●子どもと同じように行動する
とくに夫が『新しい生活様式』について慣れない様子が伺えました。帰宅後の手洗いや消毒、外出先でのマスク着用などもうっかり忘れてしまう。また、多動系夫は、自粛なのに外出しちゃう。新しい生活様式について、ご家族に何度も注意される場面があったようです。家族の感染を必死で防いでいる奥さんからすれば、夫のうっかりに、とても悩まされているご様子です。
ADHD系夫への対応
●夫の興味のある作業を頼み担当にしましょう。お風呂が好きなら風呂掃除担当。食べることが好きなら、会社帰りに食料品を買ってきてもらう担当など。
●ADHDは飽きやすいので、短時間で終わる作業をお願いしましょう。
●お願いしたいことや家族の予定など、夫に忘れてほしくない事柄は、ホワイトボードに書きましょう。私の面談経験では、ADHD系夫は、ホワイトボードを見る習慣を身に着けることができます。
●新しい生活様式は生活に直結した項目だけを抜粋し、絵や図にして、玄関など目の付きやすい場所に掲示しましょう。
アスペ系夫の困りごと
●妻の大変さが理解できない
●子どもに関心を向けない
●自分中心の生活をする
●家庭内のルールを新設し家族に押し付ける
●こだわりがでて、妻や子どもの行動に、いちいちうるさい
アスペ系夫の場合、家族運営に難しさがあった様子です。これは、私自身がアスペなのでわかるのですが、自粛生活による環境の変化によって、多少、ナーバスになる一面があります。そのため、いつもより強めにこだわりが出てきたり、自分のペースを死守する行動をとると思われます。妻から見れば、夫は自分勝手に見え、家庭に非協力的な夫にいら立つお気持ちは、当然のことです。
アスペ系夫への対応
●妻の一日の生活が大変だと伝えたい場合は、紙に一日のスケジュールを書いて夫に見せると、伝わりやすいです。子育てが大変でしたら、日中の子どもの様子を録画して見せてください。
●子どものことで相談がある場合は、まず先に、妻がどうしたいのか「結論」から伝える。(先に結論を言うことで夫の興味を引きます)そして、なぜその結論になったのか、この相談の目的などを明確に伝える。できるだけ感情論は控え、事実・事柄だけを伝えていく。
●夫のひとり時間に理解をする。その代わり、「食事は一緒にする」「〇時~〇時はリビングにいて子どもと接して」など、家族や家事の時間を明確にし、夫の予定に組み込んでもらう。
●夫が無理な家庭内ルールを増やしてきたら、妻は毅然とした態度で「しません」と伝えてOK。そしてやらない理由をしっかりと説明する。とくに「それをすることは損です」「こちらの方が得です」などと、損得で説明するとアスペ系夫は納得しやすい。
以上、簡単ですが、私の面談でよく聴く、自粛生活によるカサンドラさんの実状と、その解決提案をお伝えしました。
発達系夫の特性は様々です。自粛によるストレスで怒りっぽくなっている夫もいます。コロナ禍による経済不安を感じ、夫が家計管理に異常にうるさくなっているケースもあります。
アスペの私自身、アスペ夫が、コロナ禍によるストレスを感じ、自分勝手な行動をとってしまう気持ちも、よくわかります。
なので私自身、家族に迷惑をかけていないか、アスペ確認しながらの自粛生活です。
カサンドラさんの困りごとは多様です。まずはあなたのメンタルを守るためにも、カウンセリングを利用してみてください。